【暗黒大陸編】カキン帝国ホイコーロ国王の思惑

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ハンターハンター、4月1週目で休載となりましたね。また単行本一冊分。

休載のうちに、今の段階でわかっていることをまとめて、どんどん考察していきたいと思います。情報量が多すぎて、1話読むのも大変なハンターハンター。

今回は、世界を巻き込んで暗黒大陸を目指すきっかけとなった人物、カキン帝国のナスビー=ホイコーロ国王について考えていきます。

暗黒大陸を目指すホイコーロ国王の目的

・人類の豊かな未来(膨大な資源、あふれる食料)のため

・偉業を達成させ、偉大な国王となるため(歴史的偉人になるため)

国王としてのホイコーロの目的は大きく分けてこの二つです。

V5の不可侵条約(暗黒大陸には行っちゃいけない条約)に対しても、「すでに衰退しつつある過去の大国(V5のこと)が広めた迷信に縛られるのはナンセンス」と強気です。カキン帝国が「現在の世界を牽引する」「新興国」だという強い自信を持っています。

(十二支んのピヨンは「名前変えただけの超古代国じゃね~~?」と、わかりやすく事実を述べています)

ネテロの息子ビヨンドの策略により、V5はカキンを迎え入れてⅤ6として組織を再編成し、ホイコーロの名前を新大陸の開拓者として歴史に記す代わりに、暗黒大陸からのリターンの分配は6等分であることを文書で認めさせました。

これによりカキンが暗黒大陸から持ち帰った手柄を独り占めすることはなくなりましたが、ホイコーロは偉大な人物として歴史に名を残すこととなります。

しかし一方で、船のなかでのミザイストムの話から明らかになるのは、カキンの杜撰さです。

「カキンの杜撰さを大分過少評価していた 計画書は全く意味をなしていない 特にひどいのは医療チームだ(中略)施設数は計画の五分の一 医者は当初予定の十五分の一というあり様だ 逆に上位層は20人に一人が医者だって言うからあきれる」

このセリフからわかるのは、カキンは上位層、つまり自分達のいる層の設備さえ整ってれば良く、下の層に行けば行くほど、言葉通りどうでもいいのでしょう。偉い人達の至りそうな思考回路です。

王位継承戦・壺中卵の儀

ホイコーロ国王は8人の正妻を抱え、14人の正室子(王子)がいます。

その中から、ただ一人の王を決めるために、壺中卵の儀を行い、暗黒大陸へ向かう船の中で王位継承戦が始まります。

壺に血の継承を証し、王即位への思いを念ずる事で、守護霊獣がその身に宿ります。守護霊獣は自身を形どる器であり、脆く弱き器は王にはなれないとホイコーロは述べています。

守護霊獣とは、子孫繁栄を願う者が遺した強い念によって産み出された念獣。死者の縁の深い者に憑く。取り憑いた者のオーラを糧とし、その者の人となりに影響を受けた形態・能力に変貌するが、自身が創り出したものではないため、自分の意志で動かす事は出来ない。

子孫繁栄を願う者とは、カキンの繁栄を願ってきた王族たちのことでしょうか。

ホイコーロは、妻と子供達にも王の一族に相応しい振る舞いを求めます。「王の子」を育てるのが妻の役目であり、「やがて王になる事を信じて疑わない」それが「王の子」。王になれる機会を自ら放棄する子はもう「王の子」ではない。

暗黒大陸へ向かう船の中が、最も継承戦に相応しいと考え、ホイコーロは準備してきたと推測できます。船の中なら、船の外に逃げることは叶いませんから。

そのことはホイコーロの以下のセリフからもよく読み取れます。

「20万の贄積む箱舟で存分に切り拓くが良いホ! 祝福の一人御子となるまで…!」

継承戦を見守るホイコーロの思惑

ハルケンブルグが「僕は継承戦を辞退するよ」「血塗られた王位などいらない」と述べた際の、ホイコーロの反応は「ホッホッホ 好きにするといいホイな」と軽いものでした。

オイト王妃が言っていたように、「王の子」らしい振る舞いを求めるのなら、ここで強く反対するのがホイコーロなのではないのか、というのが疑問点になります。

この時、ホイコーロはハルケンブルグの一つ目の霊獣を見ています。

「守護霊獣は自身を形どる器であり、脆く弱き器は王にはなれない」この言葉を踏まえて考えると、ハルケンブルグの霊獣が立派な怪物の見た目をしているため、彼の器は脆く弱いものではないと判断した。

つまり、ハルケンブルグが継承戦を辞退するという宣言よりも、彼には王となり得る強い器があるという事実の方がホイコーロには重要であった、と推測できます。

ホイコーロは守護霊獣の二つの本能(ルール)を、「未来の王を護る念獣に必要な自制的本能」と言います。

①霊獣同士は殺し合わない ②霊獣の憑いた人間を直接攻撃しない

つまりただ攻撃するだけの獣(人間)は滅びる運命にあるので、そうではない後方支援に長けた霊獣が、思慮深い王に憑くべきである。

この理想の王像に当てはまる王子を、継承戦のなかで見定めようとしているのではないでしょうか。

カミィが「生物学上の死ではない脱落を認めないでいただきたいの」と言った際、ホイコーロは「「生き残った唯一名が正式な王位継承者」それをどう解釈するかも含めての継承戦なのだホイ」と答えます。

このホイコーロの答えは、「脱落した者」の定義は曖昧で良いと言っているようなものです。

つまり、船の上位層から離脱できれば、継承戦から脱落したということができる。

クラピカの護衛するオイト王妃が望んでいるのはその状況です。

「生き残った唯一名が正式な王位継承者」この言葉をどう解釈するかも含めての継承戦だというホイコーロの真意に気付ければ、上位層からの離脱に前向きになれるのではないでしょうか。

一つ気になるのは、カプセルに入ったモモゼ王子の遺体を前にしたホイコーロのシーン。

「悲しむ事ではないホ 娘はカキン大樹の礎となり 生前よりも力強く輝き息づいているホ 娘は今も生きているホ…」

残るカプセルの数が13なので、全王子分用意されています。死んだ王子をカプセルに入れていくことで、「カキン大樹の礎」となっていく……継承戦で命を落としたら、そんな運命が待っている。

しかし全王子の遺体をそこに入れるのが目的ではないと思いたい。一人は生き残るのだから、カプセルは全部で13あればいいはずです。

まとめ

一国の王らしく、富と名声を求めるホイコーロ国王。

一方で、暗黒大陸へ向かう船B・W1号は、カキン帝国の王位継承戦を行うにふさわしい舞台であり、ホイコーロ国王は前もって継承戦を計画し、準備をしていました。

しかしその結果、自分達のいる上位層の設備さえ整っていれば良く、下位層のことなどまるで考えていないカキンの杜撰さも明らかになりました。

そんなホイコーロは船の中で、王位を継承するにふさわしい王子を、取り憑く守護霊獣から見定めようとしています。

継承戦から離脱する=死ではなく、上位層から離脱する、継承戦の舞台から離れることも脱落者だと暗に認める発言をしました。

この事実は、殺し合いの継承戦を望んでいない下位の王子達にとって希望の光です。しかしこのことはベンジャミン、カミィと、われわれ読者しか知りえないので、クラピカやオイトたちにとっての状況は変わりません。

今後、オイトとワブルが上位層からの脱出に成功したなら、その後の彼女たちの展開に、「脱落した者」の定義は曖昧で良いというホイコーロの発言が生きていきそうです。

以上、ホイコーロ国王に関するまとめでした。

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